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SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」私たちができること

地球温暖化や気候変動について調べていると、「SDGs目標13」という言葉を目にしたことはありませんか?聞いたことはあるけれど、意味まで理解できていない人は多くありません。

本記事では、SDGs目標13について詳しく解説します。「そもそもSDGsとは?」「なぜSDGs目標13が必要なのか?」といった疑問を解決します。また、世界と日本の企業の取り組み事例や、個人でできる取り組みもご紹介します。

SDGsとは?

SDGs 水晶

SDGs(sustainable development goals: 持続可能な開発目標)とは、地球上の誰一人残さずに持続可能でよりよい社会を実現するために掲げた、世界共通の目標です。2030年を達成年限として17の国際目標を設定し、その下に、169のターゲットと231の指標を設けて構成しています。

SDGsは、開発途上国だけでなく先進国も含めた、全ての国が取り組むべきユニバーサルな目標です。しかし、各国政府の取り組みだけでは、2030年までのSDGs達成は困難です。国だけでなく地方自治体や企業、研究機関、大学、市民団体などの関わりが重要視されます。また個人の取り組みも重要であり、全ての人の行動がSDGs達成に大きく関わります

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」とは

地球儀を見ながらSDGsについて考える女の子

SDGs目標13では、気候変動に関する目標を立てています。具体的には、気候変動やその影響を軽減するための緊急対策を講じ、地球温暖化の抑制につなげているのです。

「気候変動に具体的な対策を」のテーマをもとに、5つのターゲットを定めています。

5つのターゲット

目標13「気候変動に具体的な対策を」に設定されているターゲットは、以下の5つです。

ターゲット
13.1すべての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性(レジリエンス)及び適応力を強化する
13.2気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む
13.3気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する
13.a重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1,000億ドルを共同で動員するという、UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに、可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる
13.b後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において、女性や青年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する
引用元:農林水産省|SDGsの目標とターゲット

なぜ目標13が必要なのか

SDGsについて悩む女性

目標13が必要な理由は、人間活動が大量の温室効果ガスを排出することで深刻な気候変動を引き起こし、地球の未来を脅かしているからです。気候変動が進めば、気温上昇や異常気象、災害などさまざまな影響をもたらします。人間をはじめ動物や植物などが地球上で暮らし続けるためには、気候変動を抑える取り組みが必要なのです。

ここで、目標13の必要性を理解するために「気候変動の現状」と「気候変動による将来のリスク」をチェックしておきましょう。

気候変動の現状

世界の平均気温は、19世紀後半以降、平均気温は100年あたり0.72℃の割合で上昇しています。日本においては、100年あたり1.19℃と、さらに速いペースです。これは、気温上昇率が大きい、北半球の中緯度にあるためだといわれています。

また、気候変動によって上昇しているのは海水温も同じです。海水温が上昇することで、北極海の海氷の減少や水産業に影響を与えています。とくに北極海への影響は深刻で、海氷の1年あたりの減少率は北海道の面積にほぼ匹敵すると言われています。

ほかにも、近年増え続けている洪水や豪雨といった自然災害も、気候変動が関係していると考えられています。

気候変動による将来のリスク

気候変動は、生活のさまざまなところで影響を与えます。例えば、平均気温が上昇すると米や野菜、果物が育ちにくくなり、品質の低下を招きます。

また、海水温の上昇は水産業にも影響を与える要因です。魚にはそれぞれに生きていくうえで適した水温がありますが、水温が上昇すると、魚の分布に大きな影響を与えてしまいます。例えば、海水温が上昇したことでサンマの来遊時期が遅くなり、十分に育つ前に水揚げされると、食卓には細々としたサンマばかりが並ぶようになるでしょう。

気候変動が与える影響はほかにも、自然災害の増加や動物の絶滅、伝染病の増加、砂漠化の進行など、将来的なリスクはどれも深刻なものばかりです。

世界と日本の企業取り組み事例

地球を囲みながらSDGsについて話し合う人々

SDGs目標13を達成するため、2015年に開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で「パリ協定」が採択されました。このパリ協定には、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力をすること」といった内容が、目標に盛り込まれています。

平均気温の上昇を「1.5℃」に抑えるためには、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることが重要だと考えられています。多くの主要国が「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを宣言しました。各国で自主的な取り組みが行われ、どの程度温室効果ガスを削減できたのかを定期的に報告し、専門家によるレビューを受けることになっています。気候変動問題における各国の取り組みは、お互いに実施状況が確認できるようになっているのです。

ここからは、企業の取り組み事例をいくつかご紹介します。どのような取り組みを実施しているのか、チェックしてみましょう。

アメリカ:Google

サービス提供に大量のエネルギーを要するGoogleでは、2007年に大企業として初めてカーボンニュートラルを達成。2030年までに24時間365日カーボンフリーエネルギーのみで稼働する完全脱炭素を目指しています。新たなカーボンフリーのエネルギー生成と貯蔵技術は、Googleが常に追及していることです。

また、さまざまな情報を人々に提供するGoogleは、誤った情報が流出しない取り組みも実施。気候変動に関する情報を得るために、多くの人がGoogleにアクセスしています。そこでGoogleは、誤った情報が流出するのを防ぐため、国連と協力し、科学に基づいた正確な情報を掲載したサイトが表示される仕様へと変更しています。

リストニア:SPARK

SPARK(スパーク)とは、電気自動車のシェアリングサービスを提供する企業のことです。2016年に開始されてから、2019年には首都ヴィリニュスなどの主要都市にまで拡大しています。周辺国へもすでに進出しており、電気自動車が身近な存在になりつつあります。

魅力は利用方法が簡単なところです。アプリから車を予約し、支払いまでできます。チャージステーションの検索も容易で、1時間以内から数週間の長期的な利用も可能です。

貸し出す車はすべてEV電源100%なので、温暖化や天候変動を招く二酸化炭素の排出量を大幅に削減できます。今後はさらなる普及アップを目的に、チャージステーションの開発にも力を入れる予定です。

日本:出光興産

石油元売会社である出光興産は、日本政府の「2050年カーボンニュートラル宣言」により脱炭素化が加速したことをうけ、2021年に中期経営計画の見直しを行いました。

出光興産は化石燃料事業を主力としているため、脱炭素化が進めば事業にも大きな影響を及ぼしかねません。エネルギーの安定供給と共に、社会が抱える課題解決に貢献することが自社の責務と考え、「責任ある変革者」を2030年ビジョンに掲げました。

具体的な事業戦略には、太陽光や風力などの再生可能エネルギー電源開発の拡大、鉱山生産規模の縮小、国内外での地熱事業拡大などが挙げられます。

日本:日本航空株式会社(JAL)

日本航空株式会社では、持続可能な社会実現に貢献するため、さまざまな取り組みが行われています。例えば、環境汚染の予防として、航空機や工場からの排出物削減に努めています。適切な基準を満たしたエンジンを採用することで、航空機から排出される二酸化炭素や一酸化炭素、炭化水素などの排出量の削減を実現しました。有害化学物質の排出量を管理・削減した結果、産業廃棄物においては最終処分率1%以下を保っています。

ほかにも、限られた資源の有効活用を目的に、「使い捨てプラスチック製品の削減」や「食品廃棄の削減」が行われています。

目標13に向けて私たちができること

SDGsのことを考えているためエアコンの温度を下げる

気候変動を抑えるためには、企業だけでなく個人の取り組みも重要です。一人ひとりが意識してエコな行動をとることで、地球温暖化の抑制につながります。

具体的な取り組みとしては、

・節電を心がける

・再生可能エネルギーを取り扱う電力会社と契約する

・食べ残しをしない、食材を使い切る

・エコバッグやマイ箸、マイボトルを持ち歩く

・エコ家電に買い替える

・公共交通機関を利用する

・近場への移動は徒歩または自転車を利用する

などがあります。

それぞれで得られる効果は小さくとも、一人ひとりが努力することで目標13達成に大きく近づけるでしょう。

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」のために、個人でできる取り組みを使用

カーボンニュートラルが与える世界

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」の達成のためには、一人ひとりが意識して取り組むことが重要です。気候変動がこのまま進めば、地球への影響はさらに深刻化し、取り返しのつかない危険な状況になる可能性が高いといえます。国や企業、団体などに任せっきりにするのではなく、地球に住み続ける以上は個人でも取り組むべきです。

まずは、節電を心がけたり、マイバッグやマイボトルを持ち歩いたりするところから始めてみませんか?できるところからスタートし、習慣化されれば、無理なく気候変動を抑える取り組みを続けられます。

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