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太陽光発電の費用とは?設置費用と設置後にかかる費用を解説

脱酸素経営の推進や電気代削減にもつながる太陽光発電の導入は、再生可能エネルギーの中でも比較的費用が安いといわれています。
世界的に環境保全への取り組みが重視される中、日本でも補助金を用意するなど、企業の環境保全への取り組みを後押ししていますので、導入を検討するなら良いタイミングといえるでしょう。
今回は、企業が太陽光発電を導入する際にかかる費用や、設置後に必要な費用について解説していきます。

太陽光発電の設置費用

ソーラーパネル

太陽光発電の設置費用は、固定買い取り価格制度が開始された2012年から年々安くなっています。
また、太陽光発電は規模が小さいと初期費用は安く抑えられますが、規模が大きくなるほど1kWあたりの設置費用は安くなります。
経済産業省の『令和4年度以降の調達価格等に関する意見』によると、事業用太陽光発電の2021年度の設置費用の相場は、10kW以上の平均値が25万円/kW、中央値は24.2万円/kWとなっています。
これをふまえて、概算費用を設置容量別にみてみると、30kWのビルや社屋なら約750万円、100kWの中規模の工場などだと約2500万円、200kWの大規模な工場だと約5000万円となります。

太陽光発電に必要な設備と費用内訳

ソーラーパネルと青空

企業が太陽光発電を導入する際にかかるコストには、ソーラーパネルやパワーコンディショナーのような設備費に加えて、工事費用や設置費用などの部材費も含まれてきます。
太陽光発電に必要な設備と10kW以上の場合の平均の費用は以下のようになります。


規模
ソーラーパネル費用
パワーコンディショナー費用
架台費用
その他費用
工事費
設計費
10kW以上
11.1万円/kW
3.3万円/kW
3.6万円/kW
1.7万円/kW
7.8万円/kW
0.2万円/kW

下記ではそれぞれについて、詳しく解説していきます。

ソーラーパネル

 
太陽光発電の設備費用の中で、最もコストがかかるのがソーラーパネルです。10kW以上の場合の平均の費用は11.1万円/kWです。
企業規模や建物、屋根や屋上の大きさはもちろん、依頼する業者や使用する部材によっても、かかる費用は異なってきます。初期費用が安いのは魅力的ですが、耐久性や業者の施工能力などもしっかり加味して検討しましょう。

パワーコンディショナー

 
太陽光発電を導入するには、太陽光パネルで発電した直流電力を交流電力に変更するパワーコンディショナーの設置も必要となります。 10kW以上の場合の平均の費用は3.3万円/kWです。
パワーコンディショナーの法定耐用年数は17年ほどといわれていますが、設置場所や環境などの条件によっても寿命は異なりますので、設置時にしっかり確認しておきましょう。

架台

架台とは太陽光発電のソーラーパネルなどをのせる台や枠のことです。10kW以上の場合の平均の費用は3.6万円/kWとなります。
架台も設置場所などの諸条件や素材、業者によっても価格が異なります。太陽光発電のまさに基軸となるものですから、しっかり吟味しましょう。

その他

 
太陽光発電の設置には、ソーラーパネルやパワーコンディショナー、架台の他に、発電量モニターや売電メーターなどの機器の設置も必要です。10kW以上の場合の平均の費用は1.37万円/kWなため、その他費用も概算しておきましょう。
また、これらの費用とは別に工事費や設計費などもかかってきます。こちらについても把握しておく必要があります。

蓄電池を設置する場合は別に費用がかかる

蓄電池の電力モニター

これまで解説してきた太陽光発電設備の設備費用に含まれていないものに、蓄電池があります。
太陽光発電は太陽の光が少なくなる夜間や悪天候時には発電量が低下します。そのため、24時間常時安定して電力を供給するためには、蓄電池を使用して日中に作られる電力を貯めておく必要があります。
蓄電池は家庭用のものでも100〜300万円ほど費用がかかります。企業が事業用に太陽光発電を導入する場合に使用する産業用の蓄電池ともなると、数百万円から1,000万を超えることも。費用がかなりかかるので、事前に確認しておきましょう。

太陽光発電設置後に必要な費用

点検写真

太陽光発電は、設置後も費用がかかります。安心安全に長く運用するためには点検やメンテナンスが必要ですし、その際に生じる部品交換費用や修理費用もかかってきます。
さらに、老朽化などさまざまな理由によって太陽光発電設備を撤去する場合にも費用がかかります。ソーラーパネルには、カドミウムやセレンなどの有害物質が含まれているため、法律に基づいた廃棄処分が必要となります。
太陽光発電設備を設置した後の費用も考慮しながら、全体の費用を概算しておくことをおすすめします。

費用を抑えたい場合は補助金を活用しよう

補助金イメージ

企業が太陽光発電を導入するためにはさまざまな費用がかかります。さらに、導入後もランニングコストがかかってくることを考えると、導入を躊躇してしまう企業もあるかもしれません。
しかしながら、現在は世界規模で環境保全への取り組みが重視されています。日本でもその傾向は同じで、再生可能エネルギーへの取り組みを国をあげて推進しています。
環境省や経済産業省、自治体から、太陽光発電設備の導入時に使用できる補助金も用意されていますので、うまく活用することをおすすめします。

太陽光発電の導入を検討してみよう

太陽光発電イメージ

企業としての環境への配慮や取り組みは社会から求められている重要事項のひとつです。
太陽光発電の導入は、再生可能エネルギーの中でも比較的費用が安く、国や自治体による補助金を利用することで導入の負担を減らすことができます。
太陽光発電の導入を含め、環境への取り組みに関心はあるが、何から始めて良いかお困りの企業はe-dashへご相談ください。
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