重工業メーカーの大手である三菱重工は、カーボンニュートラルに積極的に取り組んでおり、他の重工業メーカーに先駆けて取り組んでいます。
本記事では、三菱重工が取り組んでいるカーボンニュートラルについて詳しくご紹介します。
目次
2040年に向けた三菱重工グループの宣言とは?
三菱重工グループは、2040年に向けた「2040年カーボンニュートラル宣言」を出しています。
2040年カーボンニュートラル宣言の発表前にも、三菱重工は中期計画である「2021事業契約」において、下記の環境目標を設定していました。
・エネルギー供給側で脱炭素化を目指す「エナジートランジション」
・エネルギー需要側で脱炭素・省エネ・省人化を実現する「社会インフラのスマート化」
上記の領域の事業を推進した上で、既存事業の脱炭素化・電化・知能化を推進することにより、2040年Net Zeroを実現してカーボンニュートラル社会の実現を目指しています。
三菱重工グループの2040年カーボンニュートラル宣言の内容は下記の通りです。
1.CO2排出量の削減目標
目標年 | 三菱重工グループのCO2排出削減 Scope1, 2 | バリューチェーン全体を通じた社会への貢献 Scope3 + CCUS削減貢献 |
2030年 | ▲50%(2014年比) | ▲50%(2019年比) |
2040年 | Net Zero | Net Zero |
2.目標達成に向けたロードアップ
3.お客様のScope1,2の削減への貢献
上記資料の内容を見て分かる通り、三菱重工はカーボンニュートラルを推進していくために、綿密に目標やロードマップ、取り組み内容を決めていることが伺えます。日本の重工メーカー大手の三菱重工が率先してカーボンニュートラルに取り組むことで、他のメーカーも追随してカーボンニュートラルの取り組みを進めていくことが期待されます。
三菱重工・パフォーマンスデータについて
三菱重工では、サステナビリティや環境対策への取り組みのパフォーマンスデータを公式ホームページ上で公開しています。
パフォーマンスデータの「環境に関するKPI」では、CO2排出の削減目標などが細かく掲載されています。下記、公開されている目標値の一例です。
上記の公開データを確認すると、三菱重工は2014年度比で着実にCO2排出量を削減していることが分かります。また、水使用量や廃棄物発生量も削減しており、地球環境に対する取り組みを積極的に進めていることが見て取れます。
環境対策のデータをホームページ上で誰でも閲覧できるので、三菱重工の環境対策は非常に透明性が高いといえます。
カーボンニュートラルとは?
カーボンニュートラルとは、CO2などの温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味する用語です。
2020年10月に、日本政府は「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という目標を掲げています。上記の「全体としてゼロにする」とは、温室効果ガスの排出量から植林・森林などに二酸化炭素の吸収量を差し引いて、実質的にゼロにするという意味です。
温室効果ガスを削減するための取り組みはもちろんのこと、自然環境を保全していくこともカーボンニュートラルにおいて重要になってきます。
三菱重工はカーボンニュートラル社会を目指し、水素エコシステムを実現します
三菱重工はカーボンニュートラル社会の実現を目指すために、水素エコシステムの実現を進めています。水素燃料は化石燃料に代わるエネルギー源として注目されているクリーン燃料です。燃焼時にCO2を排出しない点が、水素燃料の特徴です。
三菱重工グループは、水素バリューチェーンの上流から下流まで、多岐に渡るコア技術・ソリューションを保有しています。製造から輸送・貯蔵、利用におけるクリーン燃料のバリューチェーン構築をリードして、水素エコシステムの実現に貢献している形です。
また、三菱重工では自社技術・製品以外にも、革新的な技術を保有する企業とパートナーシップを締結して、技術開発を進めています。
今後も三菱重工は、カーボンニュートラルの実現に向けて積極的な取り組みを進めていくと期待して良いでしょう。
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