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一般家庭の消費電力は?平均と節電方法も徹底解説

一般家庭の電気の平均使用量と使用量を減らすためのポイントを解説!消費が多い時間や時期

最近は、電力不足がニュース等で取り上げられることが多くなっていますが、あまり知られていない一般家庭の電気の平均使用量や使用量を減らすためのポイントを解説していきます。

一般家庭の平均電気料金を世帯人数別に解説

一般家庭の平均電気料金を世帯人数別に解説

一般家庭の平均電気料金を世帯人数別に解説します。

令和元年の総務省統計局家計調査年報を基にLooopでんきによって作られたデータが次のグラフです。

  • 世帯人数別の毎月の平均電気料金は以下の通りです。
  • ・1人世帯:5,700円
  • ・2人世帯:9,654円
  • ・3人世帯:11,116円
  • ・4人世帯:11,761円
  • ・5人世帯:12,945円
世帯人数別の1ヶ月の平均電気料金
画像出典元:Looopでんき

前提として、電気料金は季節や地域によって大幅に変動があります。

家族や同居人が増える電気料金が上がる理由として、電化製品を使う人数が比例して電気料金も増えていきます。また、家にいる時間が増えることから電気の使用時間も長くなるため、さらに電気料金が上がることがあります。

人数が増えると電気料金が上がる理由のもう一つは、契約アンペア数が変わるためです。契約アンペア数とは、家庭内で同時に使用できる電気の量を表します。このアンペア数を超えるとブレーカーが落ち、電気を使用できなくなります。大手電力会社は一般的に、この契約アンペア数に基づいて基本料金を設定しています。つまり、住む人数が多ければ、電気料金の基本料金が高くなり、料金が異なってくることになります。

契約アンペア数が20Aの場合、1kwhあたりの単価は約27円です。一人暮らしの場合の平均電気使用量は211kWh/月で、一ヶ月あたり約5,700円の電気代がかかります。

4人家族で暮らしている場合、一ヶ月あたりの平均電気代は約11,761円で、一人暮らしに比べると大幅に電気代の節約が可能です。

一般家庭の平均電気使用量

一般家庭の平均電気使用量

一般家庭の平均電気使用量は以下のようになります。

戸建住宅と集合住宅では電力使用量に大きな差があり、集合住宅の方が平均電気使用量も少なくなり人数が増えてもあまり増加しない傾向があります。
例えば戸建て住宅であれば1人世帯で月平均219kWh、2人世帯で331kWh、3人世帯で386kWh、4人世帯で436kWhです。
それに比べて集合住宅の場合は、1人世帯で月平均186kWh、2人世帯で272kWh、3人世帯で313kWh、4人世帯で316kWhです。

電気使用量の点では集合住宅の方が、世帯あたりの平均電気使用量は少ないのが特徴です。

建て方、属性別世帯あたりおよび1人あたり平均電気使用量
画像出典元:東京都環境局|東京都家庭エネルギー消費動向実態調査

集合住宅では、大家さんが決めたルールに従う必要がありますが、節電に関するガイドラインは居住者の判断に委ねられています。節電に協力しない人には強制はできないため、各自が自発的に協力することが求められています。

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一般家庭の消費電力が増えるタイミング

一般家庭の消費電力が増えるタイミング

一般家庭の消費電力が増えるタイミングは、年間単位と1日単位で異なります。地域によっても異なりますが傾向として参考にすることができます。

1年間で消費電力が増える時期

年間を通して、電気使用量が夏と冬に平均を超え、他の季節は平均以下であることがわかっています。従って、全体的な消費電力を考える場合、夏と冬に対策が必要です。
エアコンのフィルター掃除や室外機の熱交換器の清潔化などメンテナンスを怠ると、電気代も高くなります。特に梅雨から夏にかけてエアコンを使う時期に電力需要が高まります。

電力会社6社の2012年の日最大需要週間平均の推移

冬場も暖房使用量が多いので年間平均を超えますが、節電の要請は夏場が一般的です。そのため、夏の暑さ対策が一年間の消費電力削減に繋がるといえます。

1日で消費電力が増える時間帯

消費電力が増える時間帯は、朝9時から正午にかけて急激に増え、夕方6時まで90%前後に達します。深夜0時から7時ごろまでは60%未満であるため、この時間帯に電化製品を使用することをお勧めします。洗濯機などは、このピーク時間帯を避けるようにしましょう。

各電力会社のピーク需要日における電力使用率(夏期)

冬は暖房を使うため夜も電気量が増加しますが、電力消費の90%以上は昼間の時間帯であるため、節電は昼間に必要です。夏ほど深刻ではありませんが、取り組みは必要です。

各電力会社のピーク需要における電力使用率(冬期)


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電気使用量の平均を下げる方法

電気使用量の平均を下げる方法

電気使用量の平均を下げるには以下の方法が挙げられます。

  • ● 契約アンペアの見直し
  • ● 省エネ対策家電を利用
  • ● タイマーを使った洗濯機の利用
  • ● 扇風機やサーキュレーターを併用
  • ● フィルターの掃除
  • ● 室外機の周りを整理整頓

それではそれぞれを詳しく説明していきます。 

契約アンペアの見直し

電気はアンペアによって契約のプランが異なるため、使用している電気量に対して契約アンペアが大きすぎる場合があります。この場合は契約アンペアのプランを変えるだけで、毎月の電気基本使用料が安くなる場合があります。

省エネ対策家電を利用

近年の家電は省エネ対策がされているものが多いので古い家電を使っている場合は、思い切って買い替えを行うのも一つの方法です。

タイマーを使った洗濯機の利用

同じ洗濯回数であっても、電力使用量が多い時間帯と電力使用量が少ない時間帯では、契約状況によって料金が異なります。
洗濯機のタイマー機能を使って電力使用量が少ない時間帯に合わせて設定することで、電力使用量を減らし料金が安くなる場合があります。

扇風機やサーキュレーターを併用

エアコンだけでは体感温度が下がらないので、洗濯機やサーキュレーターを使って部屋中に冷たい風を循環させることが大切です。設定温度を1度下げるのではなく、扇風機やサーキュレーターの併用が重要です。
また、窓も開けて換気を行うようにしてください。

フィルターの掃除

同じ設定温度でもエアコンのフィルターが汚れていると、冷風が感じられず涼しくならないだけでなく、カビやダニの死骸などが健康への悪影響も引き起こす可能性があるため、定期的に掃除することが重要です。

室外機の周りを整理整頓

エアコンの効きを良くするためには、室外機の周りを整理整頓し、定期的に清掃することが大切です。屋外に出ている室外機は汚れやカビが付きやすいので、放置すると電気代の無駄遣いになりかねません。定期的な掃除で綺麗に保ちましょう。

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電気代の目安を知って節約しよう

電気代の目安を知って節約しよう

電気代を節約するためには、節電だけでなく、自宅で無駄がないかを確認し、節約方法を取り入れることが重要です。エアコンを切るのではなく、熱中症対策として工夫することも必要です。
体調管理に注意が必要ですが、無駄な費用は節約をしていくことが大切です。また節電のためにはこまめな換気や窓を開けるなどの方法も有効です。
夏場のエアコン設定温度を下げすぎるのも身体に悪影響となります。
節電だけでなく健康的な生活を送るためにもエアコンの設定温度には注意しましょう。
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