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脱炭素経営

CO2を削減するには?企業ができる「脱炭素/CO2削減」の方法を解説

CO2を削減するには?企業ができる「脱炭素/CO2削減」の方法を解説

「脱炭素/CO2削減」は、「まだ自社には関係ない」「中小企業だから取り組む必要はない」と考えている企業も多いのではないでしょうか。
日本は先進国であり、二酸化炭素排出量も多いため、削減に関しても大企業は取り組んでいます。

2020年には「2050年カーボンニュートラル宣言」2021年には「改正温対法の成立」などを受け、日本の中小企業であっても他人ごとではなくなってきています。

取り組みの重要性は認識しつつも、どうすればいいのかわからないという企業に向け、本記事では、企業の「脱炭素/CO2削減」の方法を解説していきます。ぜひ今後の脱炭素CO2削減への取り組みの参考にしてください。

二酸化炭素の排出量はどれくらいになる?

二酸化炭素の排出量はどれくらいになる?

二酸化炭素の排出量を削減するためには、二酸化炭素の排出量がどのくらいであるのかを知っておく必要があります。日本は先進国であるため、二酸化炭素排出量も比較的多いのが現状です。

世界的数値で見ると、2018年度の二酸化炭素排出量は中華人民共和国(中国)が9,570.8トン、アメリカ合衆国が4,921.1トン、インドが2,307.8トン、ロシアが1,587トン、日本が1,080.7トンとなっています。

二酸化炭素排出量を削減することは、温室効果ガスそのものを減らすことにも繋がると言えます。そのため、各国が協力して、二酸化炭素の排出量を削減する必要があります。

実際に二酸化炭素排出量が多いのは中国やアメリカ・インド・ロシア・日本などです。日本も世界の二酸化炭素排出量の約3%程度を占めているため、決して他人ごとではありません。

今後ますます、二酸化炭素排出の削減に向けて努力する必要があるでしょう。実際に、2015年のパリ協定においては、各国に向けて二酸化炭素排出量を抑える目標が課せられています。

新興国では二酸化炭素排出量が増加傾向に見られる国もあるものの、先進国では二酸化炭素排出量削減の実績が出ています。将来的にはさらに、二酸化炭素削減は大きな課題となってくるでしょう。

二酸化炭素が増えるとどうなる?

二酸化炭素が増えるとどうなる?

二酸化炭素が増えることで、地球温暖化が進行します。

地球温暖化が進むということは、北極や南極の氷が解けてしまい、海面が上昇することが考えられます。小さな島や標高の低い土地であれば、海面が上昇することで水没する危険もあるでしょう。

その他、雨量の増加や突発的な豪雨の可能性など、異常気象が頻発する恐れもあります。実際に近年日本でも、突発的な大雨で各地に深刻な被害が出ていることや、異常気象で農作物に影響が出ていることがしばしば取り上げられています。

地球温暖化の影響を受けて気候や雨量の変化があれば、動物や植物の生息域が変わってしまうことも予想されるでしょう。これまで生息していた地域の気候が変わったために、移動せざるを得なくなった動物は少なくありません。そのため、一部地域でしか流行しなかった動物を媒介する疫病などが、他の地域でも発生する恐れがあります。

気温の上昇は自然界の動植物の生息域の変化だけではなく、農業の不作・漁業の不漁も引き起こします。気候の変動は陸地だけでなく、海の生き物に対しても大きな影響を与えるからです。

つまり、地球温暖化が進むにつれ、これまでの暮らしができなくなってしまう人が増える恐れがあります。漁業や農業がうまくいかなくなってしまうと、深刻な食糧不足が引き起こされる懸念もあるため、地球温暖化を防ぐことが大切になってきます。

国内企業への脱炭素の重要性が高まっている

国内企業への脱炭素の重要性が高まっている

SDGs・RE100※などの国際社会の脱炭素への取組みにより、日本企業にとっても脱炭素の重要性が高まっています。2020年10月には、菅政権から「2050年カーボンニュートラル宣言」も出されています。

「2050年カーボンニュートラル宣言」とは、温室効果ガスを2013年度の二酸化炭素排出量から2030年度までに46%削減することを目指しているものです。さらに、削減量を50%に向けて挑戦していくという目標も掲げています。

脱炭素社会に向けて、2050年までには温室効果ガスを80%削減するとして、2019年6月に国連に提出しています。

菅内閣総理大臣の「2050年カーボンニュートラル宣言」は、2030年の温室効果ガス削減目標を大幅に引き上げました。もちろんそれだけでなく、カーボンニュートラルの達成時期も大幅に前倒しするものと言えます。

そのため、大企業だけでなく、中小企業にとっても、二酸化炭素削減は大きな課題となりました。しかし、一般的に考えられているように、二酸化炭素削減が必ずしも企業にとって負担となるわけではありません。

逆に二酸化炭素削減に取り組むことで、企業の成長に繋げることもできます。特に中小企業にとっては、大きなビジネスチャンスに変えることもできます。産業構造や社会経済を変革することで、大きな成長へとつなげていくことが大切です。

※RE100とは、世界で影響力のある企業が事業で使用する電力の再生可能エネルギー100%化にコミットする協働イニシアチブです。

企業ができるCO2削減の取り組みとは

企業ができるCO2削減の取り組みとは

企業ができるCO2削減の取り組みは、以下の3つが考えられます。

・再エネ電気への切り替え

・省エネでCO2削減

・カーボンオフセット

企業ができるCO2削減の取り組みにはさまざまなものがありますが、大きく分けると3つの取り組みに分類されます。

1つ目が、「使う電気」を「再生可能エネルギー」に切り替える「再エネ電気への切り替え」です。

2つ目が、「使う電気」を省エネにすることで、CO2削減するということです。

3つ目は、カーボンオフセットという仕組みを利用して間接的にCO2削減に貢献するやり方です。CO2削減活動に投資するというもので、直接ではなく間接的にCO2の削減に貢献できるものです。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

1.再エネ電気への切り替え

再エネ電気への切り替えは、その名の通り使う電気を再生可能エネルギーに切り替えるというものです。自力で再生可能なエネルギーに切り替えるには、大規模な設備が必要になり、設備投資代も莫大なものになってしまいます。

しかし、自社で再生可能エネルギーを生産するのではなく、再生可能エネルギーに切り替えるだけであれば導入費は掛かりません。

多くの電力会社には、再生可能な電力エネルギーへの切り替えプランがあります。そのため、電力会社やプランの変更をするだけで簡単に「再エネ電気への切り替え」が可能です。とはいえ、電力会社が倒産してしまったりプラン変更があったりといったデメリットもあります。そのため、できるだけリスクの少ない電力会社を選ぶことが重要です。

また、再エネプランは割高になっている場合が多く、電気代を大きく削減するというわけにいかないのが現状です。それでも、自社で投資をして設備を作るよりは、簡単に導入できるCO2削減方法には違いありません。

その他、太陽光発電装置を取り付ける方法もありますが、企業で使う電力を賄うとなるとかなりの規模が必要になり、初期投資が掛かります。

取り付け時にそれなりの費用が掛かるものの、太陽光発電装置の取り付けができれば、CO2削減と電気料金削減の両方が可能になります。

国や自治体によって多くの補助金制度が作られているため、うまく活用することで初期投資を抑えることができるでしょう。太陽光発電を考えているならぜひ、補助金について事前に調べておくことをおすすめします。

2.省エネでCO2削減

省エネでCO2削減をすることも重要です。利用する電気を再生可能エネルギーに変えることは非常に高い効果をもたらしますが、そもそも使用する電気量自体を削減することで、CO2の削減にも大きく貢献できます。

もともと、企業が消費する電気量の多くは空調に用いられます。つまり、空調に使う電気量を削減できれば、かなりの省エネになるといえるでしょう。

空調に使う電気量を減らすには、部屋に応じた適正温度の設定・フィルターの定期的な清掃・室外機の温度環境や障害物の見直し・残熱利用による運転時間の短縮などが考えられます。

特にフィルターや熱交換器の清掃は大切です。同じ温度設定にしていても、まったく掃除をしていなければ部屋が全く冷えず、設定温度を下げなければなりません。掃除をこまめにするだけで、省エネになるといえるでしょう。

また、初期投資はかかるものの、高性能な空調機への買い替えも消費電力量の削減につながります。消費電力量は、メーカーや年式によって大きく変わってくるためです。

その他、なるべく投資費用を抑えたいということであれば、空調の配管に取り付けるためのα-HT(流体攪拌装置)などもあるため、ぜひ試してみてください。ただし、使用している電気が再エネ電気であるかどうかが、重要なポイントです。再エネ電気と省エネを組み合わせることで、より多くのCO2削減効果が望めるでしょう。

3.カーボンオフセット

カーボンオフセットは、再エネ利用や省エネの努力だけでは目標の削減量を達成できない場合に使われる方法です。温室効果ガスの排出削減量の購入や、環境保護への寄付を通じて、自社で削減しきれなかった分を埋め合わせるものです。

実際に、CO2削減目標をすべて自社で行うのが難しい場合があります。削減しきれない分を、諦めてしまえば意味がありません。

しかし、最大限努力してもどうしても目標に達しない場合に、CO2削減に相当する活動を行うことで相殺できるのが、カーボンオフセットです。

カーボンオフセットに取り組む場合は、どの程度CO2が削減されているのかを明確にする必要があります。

カーボンオフセットをする場合には、「製造過程のCO2削減量を吸収した商品」の販売を行う・「開催で発生するCO2削減量を吸収してCO2を吸収したイベント」に参加するなどの方法が考えられます。

その他には、地球温暖化防止活動への寄付などもあるため、自社に合ったカーボンオフセットを試してみてください。

企業で「脱炭素/CO2削減」に取り組もう

企業で「脱炭素/CO2削減」に取り組もう

日本の二酸化炭素排出量削減や脱炭素化に向けた企業でできる取り組みなどをご紹介しました。地球温暖化の原因となる二酸化炭素排出量を減らすことは、地球の未来を守ることにも繋がります。

そのため、世界で協力して二酸化炭素排出量を削減していく必要があります。大企業だけでなく中小企業も、少しずつ二酸化炭素を減らしていくことで世界全体での温室効果ガス削減に貢献できるでしょう。

二酸化炭素の削減が、新たなビジネスチャンスを生むことも少なくありません。まずは、自社にできることから試していきましょう。

弊社の「e-dash」は、脱炭素への取り組みを総合的にサポートするプラットフォームです。エネルギーの最適化からCO2削減まで、貴社の脱炭素経営をトータルにお手伝いします。低コストでスタートできるプランを用意しているため、まずは気軽にお問合せください。

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